伊礼智の「小さな家」70のレシピ を参考に家作りをする話

建てる前のこと

はじめまして、家を建てるネコと申します!

この記事では、伊礼智の「小さな家」70のレシピという本を参考に、建築家・伊礼智さんの小さな家作りの考えかたについてご紹介します。

\この記事はこんな方におすすめです!/

● 延床30坪くらいの大きさの家を建てたい方
● 大きすぎる家はいらないので、小さい家で心地よく暮らしたい方
● 伊礼さんという建築家の名前を聞いたことがあり、その考え方に興味のある方

私達夫婦も、本書の「小さく建てて、豊かに暮らす」という発想に共感して家作りをしてきました。

家が小さいと窮屈なだけじゃないの?

作り方を工夫すれば小さな家でも快適に楽しく住むことができる、と本書は言っています。
その考え方を参考に、家ネコなりの解釈を交えながらご紹介します!

小さく建てて、暮らしと物の質を上げる

限らた予算を、質を上げることに使う

まず、「小さな家」とは「延床面積30坪くらい」を目安とします。

日本における、平成20年時の一戸建ての平均面積は128m2、約39坪だそうです。
参考:総務省 統計局 住宅の規模
我が家も、延床面積30坪のいわゆる小さな家です。

家を建てる際、よほどお金持ちでなければ予算があると思います。

この決まった予算を、

家を必要以上に大きくすることではなく、家具や暮らしやすさの質を上げることに使ったほうがよい

と本書は言っています。

● 断熱性能を上げることで暮らしやすさの質を上げる

分かりやすい例でいうと、「床面積を1坪減らすことが出来れば、家の断熱性能を1段階上げられる」ということです。

1坪の値段は工務店やホームメーカーによって違いますが、仮に60万円〜100万円だとします。

60万円〜100万円の予算があれば、

  • 断熱材を、グラスウールから吹付け断熱材
  • 内張り断熱を、外張り断熱
  • 窓サッシを、アルミサッシから樹脂サッシ

などの変更が、1つもしくは複数個可能です。

家本体の断熱性能が上がれば、家中の部屋の温度差が小さくなり、

お風呂でのヒートショック、廊下が寒い、窓際が結露しカビる、などの生活面での危険が少なくなり、家の中が快適で、かつ健康な生活を目指せるということですね!

● 家具の質を上げる

床面積を小さくしたことで浮いた予算を、より良い家具の購入にあてるのも選択肢の1つです。

長く使える無垢材のダイニングテーブルや、座り心地良く作り込まれた椅子などです。

日頃から手に触れる、目に入る部分の質感を上げることが、

住宅の満足度や暮らしのパフォーマンスを上げることに繋がるそうです。

我が家では、床をオークの無垢材にしたり、家具屋さんで夫婦それぞれ気に入った椅子を購入するなどしました!

どの部分に予算をかけるかを自分で考える

「家本体を小さくすることでできた予算の余裕を、ほかに充てる」ということは、

「家のどこを強化するのかを、自分で考えられる」ということです。

  • リビングは長時間過ごす空間だから、扉やベンチなどの建具たてぐを好みのものにしよう
  • 実家がとても寒かったから、冬も暖かい家にしたい
  • 家族がお湯切れの心配なくお風呂に入れるようにしたいから、給湯器のことはよく考えよう
  • とにかく省エネを目指したいから、断熱性能を高くして冷暖房費を抑えたい

上記は、実際に我が家のお話です

などなど、家族で話し合うことで、施主さんそれぞれのこだわりが出てくると思います。

同じ予算で大きめの家を建てていたら、いろいろな部分で「それなりの」設備にしていたかもしれません。

しかし、きちんと予算を充てられるのであれば、その「こだわり」を、建てる家に反映させることが出来ます!

それによって、

建てた後も家に愛着がわく

自分たちの生活に合った部分を強化しているので、生活の満足度が高い

といった大きなメリットを、長いあいだ受けることが出来るわけですね!

小さな家はエコ

大きな住宅よりも空間的に小さいので省エネ

床面積を小さくすることや、天井の高さを少し下げることで空間的に小さくなりますが、

それによる恩恵として、冷暖房などの消費エネルギーを少なくすることが出来ます。

空間を小さくしたら、狭く感じてしまうんじゃないの?

大丈夫です。
対角線の視野を有効に使う建具全体の高さを抑えるなど、設計上の工夫で解決することが出来ます。

その工夫の数々が、本書の「70のレシピ」の中に、いくつも紹介されていますよ!

必要な断熱性能は、地域や気候によって異なる

省エネのために、断熱性能をできる限り上げればいいの?

いえ、「なんでもかんでも断熱性能を上げればよい」という訳ではありません。
日本は南北にながい国です。
それぞれの地域に合った、無理のない省エネ住宅」を目指しましょう。

それぞれの地域にあった断熱性能といわれてもなあ、という方は

以下の記事で、国内のいろいろな地域におけるUA値(=断熱性能の目安となる数値)の基準についてご紹介していますので、ぜひご覧ください。

【家の断熱性能にこだわりたい方必見!】我が家のUA値、基準や目安をご紹介

まとめ

いかがだったでしょうか。

伊礼智の「小さな家」70のレシピを参考に、

建築家・伊礼智さんの、小さな家作りの考え方についてご紹介いたしました。

私達夫婦も「小さく建てて、豊かに暮らす」という発想に共感して家作りをしてきました。

これから家作りをされる方の参考になればうれしいです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

家を建てるネコ